インド洋圏が、世界を動かす: モンスーンが結ぶ躍進国家群はどこへ向かうのか


インド洋圏が、世界を動かす: モンスーンが結ぶ躍進国家群はどこへ向かうのか

この本は、我々日本人がこの地域のことをいかに知らないかを思い知らせてくれます。

皆さんがまだ元気なうちの、あと20年もすれば、この地域のそれぞれに何かしらの変化が起こり、それが日本の政治・経済に大きな影響を与えることは明らかなので、その心の準備をしておくべきだと思います。

その意味で、以下のジグソー・パズルのピースを理解し、それを組み立て思考実験をしておくことが重要でしょう。

  • ソ連の崩壊で、これまで対ソ連のために陸軍を増強してきた中国は、初めてその心配から解放され海軍力の増強に乗り出せるようになっている。この増強は、100年前のアメリカの状況によく似ている自然な動きである
  • パキスタン、バングラディッシュ、ミャンマーは、我々が想定する国民国家とは程遠い、中央政府のコントロールが効かない状況にある
  • インドネシアのイスラムは中東のそれと大きく異なるが、グローバル化の結果、徐々に中東の影響を受けつつある
  • 中国の石油・天然ガスの輸入量の膨大な増加は、中国にとってのインド洋から東シナ海へ到る交通の安全保障の確保を必須なものとしている
  • また、その代替案としての、中国の内陸部とインド洋を結ぶパキスタン、ミャンマー経由の輸送ルートの確保のため、中国はこれらの国で港湾建設を着々と進めている
  • インドは様々な問題を抱えているが、それでもこの地域で唯一の統一国家である。そのインドにとって、中国の進出は悩ましい問題を引き起こしている
  • 今までこの地域の安定を一手に引き受けてきたのはアメリカであるが、その力は確実に落ちてきている。今後、米中印が協調できる方法を模索すべきである

などなど、とても書ききれません