保守主義とは何か – 反フランス革命から現代日本まで


 

保守主義とは何か – 反フランス革命から現代日本まで (中公新書)

今日は、「保守主義」のお勉強をしました。

びっくりしたのは、保守主義とは伝統的な価値観や政治システムを守るためにずっと存在していたものではないということです。その逆で、進歩主義によって引き起こされた問題に対抗しようとして、既存の政治システムの維持の必要性が意識化されることによって、保守主義が台頭するということです。

実際に保守主義が高まった代表例は、次の3つです。

  • フランス革命後の恐怖政治に対抗するイギリスの保守主義
  • ロシア革命による社会主義の高まりに対抗するイギリスの保守主義
  • ジョンソン政権の「偉大なる社会」の行き過ぎで生じたリベラルの「大きな政府」に対抗するアメリカの保守主義

こうなってみると、明治維新や第2次大戦の敗戦で政治システムそのものが様変わりしてしまった日本には守るべき政治的な伝統というものが明確でないわけで、保守と言うものもいまひとつピンボケで、それと対になるリベラルの正体もいまひとつはっきりしないことになります。

この状態を指して、丸山眞男は次のように語っています。

「日本に保守主義が知的および政治的伝統としてほとんど根付かなかった事が、一方進歩『イズム』の風靡に比して進歩勢力の弱さ、他方保守主義なき『保守』勢力の根強さという逆説を生む一因をなしている」

この指摘を見ると、今回の選挙でも見られる政党間のお互いのツッコミの甘さというものがよく理解出来ますね。

ということで、初歩的なことに関しては日本を見てもあまり知見は得られそうもないので、次はアメリカの政治を勉強してみようと思います。(その前に、少し別のテーマに回り道をしますが。。。)