経済大国インドネシア - 21世紀の成長条件


経済大国インドネシア - 21世紀の成長条件 (中公新書)

少し前の本ですが、2012年度のアジア・太平洋賞と国際開発研究大来賞をダブル受賞した著作です。 書いてある内容をまとめると、だいたい以下のようになります。

  • インドネシアは、リーマンショック時に、中国、インドに次ぐ成長を見せ、世界的に注目されるようになった。
  • インドネシアの人口は、2010年時点で世界第4位で、人口ボーナス期間が2030年ごろまで続く。(アジアでボーナス期間がこれより長いのは、インドとフィリピンだけ。)
  • スハルト時代の人口抑制策が崩れたため、年率6%以上成長しないと失業者が増えるという状態が続いたが、ようやく人口抑制ができる状態に戻りつつある
  • 大多数がイスラム教徒の国であるが、国教を定めず、国語も最大人口を占めるジャワ語ではなく、文法や表記が簡単な海洋交易用語のムラュ語を採用するという、多様性を重んじる寛容な国
  • アジア通貨危機が引き金となったスハルト体制崩壊後、長い混乱を経て、2004年に大統領直接選挙により、民主制を確立 ・米国で教育を受けた経済テクノクラートが多数存在し、中央銀行の独立性が確保されているなど経済運営に安心感がある
  • ただし、スハルトの中央集権的な体制のもとで推進されてきた工業化は、分散体制になって失速気味。近年の経済成長は、人口増により労働力投入が増えたためで、生産性そのものは向上していない。中国などと比べると、かなり見劣りする。
  • 若者には日本のソフト・パワーは人気がある
これからの日本人にとって、大事にしていくべき国だと思います。