
主催者(パートナー型コンサルタント研究会)の目的、想い
独立診断士にとって、公的支援業務が縮小しても安定して稼げる状態(一生稼げる状態)をつくるためには、民間企業からの直接受注、ひいては経営コンサルタントとしての顧問契約の獲得が必要です。残念ながら診断士試験は診断知識の習得が主目的で、直接受注を獲得する(クライアントである社長の悩みが解決できることを証明する)ための方法論を身に付ける機会はほとんどありません。
当研究会は、独立診断士がそのマインド・スキル・知識を身に付けながら、コミュニティを形成することを目的としています。各人がそれらを身に付け、コミュニティを築き連携し合うことこそが、一生稼げるコンサルタントへの近道であると考えるからです。
その入門編として位置付けている当セミナー・シリーズでは、クライアント・パートナー(顧問)として活躍され、現在は独立診断士指導に積極的に取り組まれている福永先生(元IBM役員待遇コンサルタント、元法政大学ビジネススクール兼任講師)に、5ヶ月に1回程度のサイクルで、独立診断士が心得ておくべき基礎的事項について解説いただいています。
今回の第3回目は、「プロのコンサルティング術を身につけるための学習パラダイムの転換」について説明いただきます。セミナーが少しでも参加者の方のお役に立つことを願っています。そして、少しでも当研究会の理念に興味を持っていただけると幸いです。
(福永先生の独立診断士指導内容については、先生が主宰されているO-Flex ビジネス・コンサルティングのホームページ、および先生が書かれているブログのサイトマップを参照ください。このブログは、Google のセキュリティ強化に対応してブログ・アドレスを http から https に変更した結果、Facebookの「いいね」数が 0 になってしまうという災難に見舞われていますが、その前は長文にも関わらず月間ページ・ビューが8000にも達していた人気ブログです。)
パートナー型コンサルタント研究会 幹事一同
(追記)このシリーズは全5回程度をひとまとまりとし、それを5ヶ月に1回くらいのサイクルとして回す予定でおります。過去2回の以下のセミナーを聞き逃された方々には、その機会にご参加いただければと思っておりますので、よろしくお願いいたします。
第1回: 独立診断士が「一生稼げるコンサルタント」になるための5つのパラダイム・チェンジ
第2回: クライアントに信頼され民民で顧問契約を獲得するための逆算的方法
独立診断士の悩み: どうしたらプロらしく行動できるか
コンサルタントなら誰でも、クライアントからプロとして信頼されるようになりたいと考えていると思います。でも今の自分を見るといつになったらそうなれるのか見当がつかない、何をすれば理想像に近づけるかわからない、という悩みが尽きないものです。
特に独立して一人で行動していると、相談したり成長を比べ合い切磋琢磨する仲間も不足し、一層不安の念にかられるものです。
たとえば、私たちの仲間に問題解決についてどんなことに困っているかをヒアリングしてみたところ、次のような困りごとが寄せられました。
- リピートを獲得し続けるには高単価でも頼みたいとい思わせる高品質のコンサルティングが展開されているのではないかと考えます。困り事は、そのようなコンサルティングが実際に成り立つかが分からない、自分で検証する機会がないということです
- ファーストコンタクトの時に、相手に心をひらいてもらわないと、本当の課題を引き出せないと思う。どうやったら、コンサルタントに早く心を開いてもらえるのか。コンサルタントということで相手も身構えているため、難しい
- 集客から商談、商談から契約など、クライアントとの契約前にもコンサルティングスキルが必要だと思うが、集客や契約獲得に効果的なコンサルティング術が分からない
- クライアントにコンサルティングを提供する際に必要なゴール設定や成果の合意形成の最適な方法が分からない。
このような内容について、皆さんにも心当たりがあることと思います。
このセミナーでは、独立診断士指導に積極的に取り組まれている福永先生に、このような困りごとを解決するにあたって、独立診断士がどのような心構えで臨むべきかについて解説いただきます。
セミナーでお話しすること: コンサルティングには「カタ」がある、それをどう身につけるかの経験則もある
上述の困りごとが解けないのは、なぜでしょうか?
このような悩み事を解決するセミナーがあるとして、「そこで何を学びたいか」と聞いてみました。そこで一番多い答えが、「テクニックを学びたい」でした。
だとすると、問題はこの答えの中の「テクニック」にあります。本でMECEなどを勉強してコンサルティングが上達するか、ということが問題なのです。
あなたがテニスを始めたとしましょう。道具を揃えた後で次にやることは、DVDを買ったりコーチについて「ベテランのスイング」を習うことでしょう。
でも、それだけでは大坂選手のようにはなれないことは、誰にでもわかりますよね?だから、素振りをします。あるいは、壁打ちをします。習ったことを実践しながら身に付けていくのです。
それと同様に、コンサルティングにも実践が重要です。テニスが身体的なスキルであるように、コンサルティングも認知的なスキルです。スキルである以上、実践しないと決して身につきません。
したがって、学ぶべきことは「テクニック」ではなく、「どうしたら実践できるか、実践し易いか」です。
日本の古典芸能の世界に「守破離」という言葉があります。
最初は、師のカタを習いそれを守り続けます。何年かして充分にカタが身についたら、それを自分流に崩し破ります。そして最後に、自分のカタを構築して師から離れます。
師のカタには、その世界の何年にもわたる経験知が集積されています。自己流でカタを編み出すよりも、はるかに効率が良いのです。スキルを身につける最善の方法は、優れたカタを学び、それを実践し続けることなのです。
実は、コンサルティングの世界にもカタがあります。このセミナーではそれら説明し、実際に効果があることを実例を交えて解説します。たとえば、次のようなものです。
- リピートにつながる問題解決のカタ
- インタビュー準備のカタ
- 相手が興味を持つブログを書くカタ
- 集客できるコンサルティング・ドメインを選ぶカタ
- 相手を引き込む集客セミナーのカタ
- クライアントを蓄積するコンサルティング・ビジネスのカタ
ただしテニスのスイングでもわかるように、これらのカタはがっかりするほど基本的かつ常識的なものであり、即効性のあるものではありません。多くの人は、これらを習っても実践しません。
習ってもなかなか実践しない原因は、私たちが想定する学習パラダイムにあります。
学習の方法には、2つのパラダイムが存在します。系統学習と経験学習です。
私たちが学校教育や診断士教育で慣れ親しんできたのは、系統学習です。蓄積された知識の体系を教師に教えてもらうということが中心で、学習者は受け身です。
その結果、私たちは「学び」という言葉を聞くと、無意識に系統学習を想定する傾向があります。「テクニックを学びたい」という言葉にも、誰かに教わることを期待する傾向が読み取れます。
しかし、プロのスキルの習得に必要なのは、学習者が主体的に実践する経験学習です。実践における失敗を内省し新たなやり方を工夫する、ということを繰り返してスキルを高めていくのです。
このセミナーでは、プロである私たちが「いかにして経験学習ができるようになるか」ということについても解説します。そして、その学習パラダイム転換を後押してくれるのが、先に述べたカタを利用することなのです。
このセミナーに参加していただきたい方
当セミナーは、最終的には「一生稼げるコンサルタント」(民民で自分の得意領域のコンサルティイングが獲得でき、かつその中からリピートも取れるコンサルタント)のコミュニティを作ることを目指していて、そのきっかけ作りと位置付けています。そのため、次のような方に優先して参加いただきたいと考えています。
- 診断士として独立後、最低限の生計の目処は立てており、今後の自らの道をどう切り開こうか悩み始めている方
- 自分の将来の成長に向けて、時間とお金を投資するマインドのある方
- 最初のステップとして、何らかの自分の専門分野を固め、自ら発信してクライアントを獲得していこうという意思のある方
- 将来、パートナー型コンサルタントとして特定のクライアントに寄り添って、クライアントの悩みを一緒に解決していこうという志を持つ方
セミナーの定員、日程と参加費
定員:30名
日程:
2018年10月28日(日) 15:00-17:00
参加費:無料
なお、セミナー終了後に交流会(参加任意、参加費4,000円程度)も予定しておりますので、合わせてご検討ください。
会場案内および申込み方法
会場:法政大学ビジネススクール イノベーション・マネジメント研究科303教室(アクセ方法はこちらです)
申込み方法:
セミナーへのお申し込み・お問い合わせはこちらへ

講師:福永光一 (プロフィール)
東京大学大学院卒、工学博士。三菱総合研究所、IBM東京基礎研究所を経てIBMコンサルティンググループに異動し、役員待遇のパートナーに。
有名企業の潰れかけていた電子部品事業部のNOKIAからの受注率を大幅に向上させるなどで、600人を超える製造業担当コンサルタントの中TOP1%に入り、クライアントチームに社長賞を3回受賞させる。最低でも3人3ヶ月3000万という高額にもかかわらず、一度も値引き交渉に応じることなく継続した顧問先を確保した経験から、社内コンサルタントを指導する立場に。
九州工業大学大学院の客員教授、法政大学大学院のMBAコースの客員教授及び兼任講師を務め、2009年にIBMを定年退職。その後、オラクルの統括本部長を務める。
現在は投資持株会社 Japan Perpetual Holdings の取締役として、傘下の本来はポテンシャルがあるにもかかわらず何らかの経営上の問題を抱えている中小企業の経営改革を指導するとともに、O-Flex ビジネス・コンサルティング代表として後進の育成に情熱を注いでいる。
パートナー型コンサルタント研究会 幹事連絡先
パートナー型コンサルタント研究会 幹事
- 岩瀬敦智(中小企業診断士) iwase@ryutsukeiei.jp 080-4332-9104
- 大石泰弘(中小企業診断士) yasuhiro.oishi.xh@gmail.com 080-7948-3270
- 新田慶子(中小企業診断士) im14w0117@im.i.hosei.ac.jp 090-1997-6247
- 髙橋規尊(中小企業診断士) n.taka0411@way.ocn.ne.jp 080-3413-8039